「時の色」
時をこえて しまっても つとめてつたなき空の色
月の夜さえ 目をとじて
ひたいの寒さに 目をあける
時をつなぎきれなくて つたなく弱い月の色
空の夜にも はすすぎて
いのちの短さ 人のおろかに 目をあける
空の色さえ はるかに 思う
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各詩の案内
「時の色」は、旧HPTOPの詩。
そらの色に命の短さ(人間の命の短さ・・・地球の
寿命とくらべて。)を思う詩。
「なぎがなるかな」は、吉本ばなな『TUGUMI−つぐみ−』
の海のイメージその2。
「時の道」は生きている詩。
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「なぎがなるかな」
うみなるか ごうごうとたてる
しぶき 漁船の赤さえ 恋しく思う
なぎがなるかな なぎがなるかな
海鳥の鳴く声さえも 悲しく思う
なぎがなるかな なぎがなるかな
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「時の道」
時は流れてゆくばかり
花びら 落ちる
雨 ふり こぼれる
いつも迷いながら
生きている
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「答え」
本当になんて答えが出ない。
人に聞いても答えは出ない。
答えは見つけるもの。
自分の中に答えがあるのかな?
旅をすれば答えが見つかるのかな。
自分が小さな人間だから、答えをまだ見つけられない。
当分それでいいと思う。
人間だから、迷いながら生きているから。 |