月光散歩メルマガで配信させていただいた自作から、ぜひメルマガを読んでおられない方にも、
詩を味わって欲しいと思います。感想などございましたら、こちらへ。(夜のうたの感想)という件名で、
お願いします。

「山の果て2」

うすく たなびく空よりも 下弦(かげん)の月を みていたい

空気のつめたい つめたさに あふれる涙がとまらない

ゆきいく人の影に 背を向けるたびに おもいだす

とおくかなたの 山の 果て

うすく ひろがる虹よりも 山の果てをながめたい

いつともしれない夕やみに こごえる涙がとまらない

とおり すぎる風の音 背を向けるたびにおもいだす

とおく すぎたユメの果て

「川の音」

川音導く空のあお 緑恋しくなく子の 夢はきらきらきらしきる

連日連夜の川音に かけだす子の 朝はきらきらきらとおる

朝に起きて顔あらう川音 ますます鳴る 二人はさらさらかけていく

川のふもとに立つ人は きらきらさらさらきんさらり

琴を鳴らす手 二人みつめる 川音

そこにはそのあと虹がでる
「あめころり」

あめ くるくるくると おちるとき 私の涙もおちてゆく

緑の葉の霜へ 私の涙も ころりとおちる

あめ さらさらさらと おちるとき 私の肌もおちてゆく

朝霜のおりたつ町へと 私の涙が おちてゆく

あめ るりるりるりと たたくとき 涙がこぼれる

昼の日差しの下の 机へと 私の影が おちてゆく

そうして みなで 見上げては つぼむ花の蕾さえ

苦しくおもい 涙する 

そうして みなで 泣き叫ぶ 苦しみへと  涙する

さけぶとき 私の涙 ころりと よこたわる

そうして 聞く そよかぜのね
     各詩の案内

「山の果て2」は亡くなった人をしのぶ詩。

「川の音」は、川音が異常なので、子供がかけてゆくと綺麗な人が琴をかきならしていた・・という詩。物語性があって童話みたい。(<自分でいうか。)

「あめころり」は私が、卒論を書いている時に、
夜が更けてしまい、朝になった時に、ハイになっていて、哀しくなってこの詩を読みました。(<いや、読むとはいわんのではないか?)

「雲かすかに」は、新潟県地震の被害者の方や、
他の災害にあわれた方への慰霊、または慰労の
思いをこめた詩です。そっと見守っているよという
メッセージを、「なくなった私」のイメージに重ねま
した。皆様の癒しにつながればと思います。

   

「雲かすかに」

雲のゆれる 秋の日に 私の姿が きえてゆく

雲のかすかに うつる 川面に 

雲のかすむ 山のふもとに

私の頭に 私の手に 私の肩に

雲がつもる そして私も消えてゆく

雲もふるえる 秋の日に 私の姿もきえてゆく

風のふるえる 冬の日に 私の姿もきえてゆく

そうして 私は 雲になる

そうして 私は 雪になる

雪になっても わすれない

私の家族を わすれない

風になっても おぼえておいて

そうして 雪ふる日には こっそり

私の家に 雪がふる


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